

- 文 : 乗松 あや、 写真 : 高橋さん提供
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第1回 地域おこし協力隊 高橋安奈さん 28歳 前職:事務職 → 天職:自伐型林業 移住者インタビュー
京都府宮津市出身 八鹿町宿南地区在住(2021年1月移住)
Trigger(きっかけ)
以前は京都府舞鶴市で事務の仕事をしていました。ある時30歳までに長く続けられる仕事、それが出来る仕事を選びたいと考え始めましたが、やりたい仕事が見つかりませんでした。また理想の生き方を考えた時に、山歩きが好き、シーカヤックやアウトドアが好き!自然の中で好きな仕事をしたいと思いました。その時、知人に紹介された「但馬やまもり隊」の女性(本多さん)に相談した事が林業を始めるきっかけになりました。
2020年10~12月の3ヶ月間、養父市で自伐型林業の初心者向け研修に参加し、チェーンソーの特別教育修了証を取得し、山と林業に魅了され、これなら自分に出来るかも?から「挑戦したい」に変わりました。
昨年10,11月は「ひょうごもりの倶楽部」の森林ボランティアにも参加し、山に行ける事がとても楽しかったです。
今は上垣林業で、林業の技術や知識について色々教えてもらいながら、約4kgあるチェーンソーを使って朝8時半から午後5時まで、途中休憩やお昼休みを挟みながら作業をする、とても充実した毎日を送っています。「とりあえずやってみよう!」と、自分で決めて始めた林業の世界は広く、覚えることもたくさんありますが、一つ一つ覚えながら「ていねいに生きる事」を心がけています。また規則正しい生活を送ることで、健康になりました。今後、刈払機や小型車両系建設機械の資格を取得していこうと考えています。林業に携わることで環境問題を考えるきっかけにもなり、林業を知ることで視野が広がったと、感じています。
半年前には想像していなかった今、色々な方との出会いに感謝です。
Favorites(好きなこと)
写真を撮ること、絵を描くことが好きです。猫を飼っているので、猫の絵を描いたり、林業を通しての日々気づいた事などをマンガ風に描いたりしています。ものづくりも好きなので、廃材で木彫りもします。リンゴやイチゴなどを作りました。
3年後の夢
自伐型林業第一期生と言うこともありプレッシャーもあるのですが、林業の技術を身につけて独り立ちできるようになり、山から木を切り出した後その先にも携わりたいです。
やりたい事としては、自分の描いた絵や木彫り、山や木をテーマにした作品を募集して、みんなでつくる「山のアート展」が出来ると楽しいですね。
※自伐型林業 = 採算性と環境保全を高い次元で両立する持続的森林経営。参入障壁が非常に低く、幅広い就労を実現。一人、少人数で始められる林業。
取材後記
自分で決めて何かを始めた人は“凛”としています。高橋さんも自分から行動を起こした事で、“凛”とした新しい世界が広がったと思います。子育てが一段落して、通訳や日本語教師として韓国(釜山)へ移住したお母様に、林業をはじめて自分も似ていると思ったそうです。キラキラと目を輝かせながら林業について語ってくれた、真っ直ぐ空に伸びていく樹木のように志の高い高橋さんは「なりたい自分」に、近づいていると確信しました。