一般社団法人 田舎暮らし倶楽部
移住・交流・就業ワンストップ相談

やぶで暮らそう!兵庫県養父市 Come live in Yabu City!

picpic
文・編集 ● 乗松 あや / 写真提供:Hotel IKUE
ブログ一覧

#社長リレーインタビュー

養父市在住の若きリーダーをリレーでつなぐ社長インタビュー 社長インタビュー Vol.1

第1回は、「Hotel IKUE」4代目代表取締役社長、ニチエーホーム代表取締役社長でもある、西内督謹(よしのり)さんにお話をお聞きしました。

会社の歩み

1948年創業、創業者は祖父で、仲町商店街にあった料理旅館「京口屋」が始まりです。祖父である西内孝一朗、名高い優れた腕の料理人で、「鮎の黄金焼き」など独創的な料理を提供していました。当時では珍しい最新設備等もいち早く経営に取り入れました。祖父は若くして亡くなり、祖母から父に受け継がれ、昭和42年に「郁栄」として法人化しました。現屋号Hotel IKUE(旧名:郁栄)の名前の由来は、当時相撲の地方巡業の際に常連客だった「神風正一」が、父の姉の名付け親になったことによります。

家業を継ぐきっかけ

元々はITの会社でSE(システムエンジニア)として、7年間大阪や神戸で仕事をしていました。2000年代に入って、ホテルの経営状況が厳しくなる中、3代目の父が「継ぎ手がいないのなら閉めよう」と言った事がきっかけで、事業の継承・事業の立て直しを決意し、Uターンしました。私は17歳から神戸にいましたから、当時は稼業の存続について強い思いがあったわけではありませんでした。ところが、いざ稼業を閉めるとなると、祖母が「小さな会社は長く続けなきゃいけない。続けていれば良い機会にも巡り合う。流行り廃りに乗るのではなく、本業を堅く守ることが大事」と父に言っていたことを思い出したことが、行動に繋がりました。SEの経験で培われた、物事を論理的に考える能力は経営者として役立っています。

仕事について

私は、会社経営という仕事を「リスクの芽を摘むこと」と考えています。リスクは大から小まで様々ですが、いずれにしても優先順位をつけて小さい内に取り除きます。特に人に関わることは、大きくなると多くの問題を伴います。そのため、日頃から従業員と対話を通して問題が小さい内に把握できるように努めています。また、自発的な行動によって動ける環境づくりを大事にしています。そのため、結果偏重の考え方はしません。そして、会社の発展は投資によって成りますから、投資の機会は常に探っています。その際は、最善手を考えるのではなく、最悪手を取り除くよう努めています。

未来予想

ビジネスからは外れますが、現在、地方(この但馬においても)には多くの課題があると、様々に言われています。これだけネガティブな情報に浸らされているわけですから、将来を不安に思っている人達も多くいます。ですが、ここで私達こそ先陣をきって「但馬は大丈夫だ」と、強い言葉・姿勢をみせる必要があると思います。特に若者に向けて発信しなければなりません。事業主は影響力を持っているからです。私自身、これからはビジネスだけでなく、地域の人達、特に若者と対話する機会を作っていきたいと考えています。その際には、勿論、南但馬の魅力を語り、大いに若者が必要とされていることを伝えようと思います。大都市には若者は溢れているわけですから。私達で南但馬の価値を押し上げていきましょう。

読書について

本もたくさん読んできましたが、鵜呑みにはしません。理由は、私の置かれている状況と本に書かれている事例の条件が様々に違います。例えば、時代性、流行り廃り、場所、資金力、人の実力など。ただ真似をするだけでは効果は乏しいです。失敗するかもしれません。いずれにしても、経験を積んで、自分の力量を高めることが大事だと思っています。そうすれば方法論もうまく使いこなせるようになると思います。とはいえ、私も未熟な者ですので、これから多くの本を読んで学んでいきます。何よりも実践を大事にしながらですが。

本も良いですが、

何よりも自分の力量を高めることが大事!

そのために、行動(実践)を大事にする!

そのために、勇気をもって行動していけるだけの胆力を鍛える!

メッセージ

これから起業する方も起業されている方も、「希望」を強く語って欲しいです。前向きな希望は人を動かし、人の心を上向きにする力があります。

取材後記

西内社長に初めてお会いしたのは、私が養父市に移住した昨年12月でした。西内社長は、養父市の印象を私に尋ねてきました。私の何気ない意見にも真摯に耳を傾けてくださった姿勢が印象的でした。今回の取材で、自分軸でブレない生き方をされている方だと、改めて感じました。今後の養父市の進化が益々楽しみになりました。

ブログ what's new

一覧はこちら